やってはいけない①

基本、住宅のアフターサービス、リフォームは

お客様が在宅するなかで仕事をするために、

新築以上に気を使い

段取を念入りに行い工事を支障なく

終わらせる事が絶対的条件だ。

その為、部材の誤発注や数量不足がないか

夢に見る位に心配な気持ちで当日を迎える。

これは自分の性格からか何度もやっても同じ気持ちになる。

お客様の大切な時間を頂く以上はプロとして

きちんとした仕事をして喜ばれ、信頼されようと思っている。

しかし、その自分の信念を打ち砕く出来事が

先日発生した。

以前にも書いたS君だ。

彼は私と袂を分かち、一人でやると宣言した

キッチンの交換工事を進めていた。

工事1日目に彼の上司から着信が

「すみません、またあいつやらかしました!

交換するキッチンを手配していないのに既存のキッチンを解体させました。」

私は絶句した。

これからどうするのだろうか、お客様に約束した納期は守れない。代替品を本日中に

探せなければキッチンを使うことができない。

一番重要なのは信用問題だ。

やむを得ない理由がないのに納期が守れないのは契約不履行になり損害賠償されても

おかしくない。

本当にお客様の事を思っているのなら

主役であるキッチンの納期をしつこいくらいに確認するはずだ。未手配の事実を把握した時点で工事を遅らせることもできた。

彼はそれをやらなかった。

逆に言うとやってはいけないことやってしまったことになる。

 

ポジティブすぎる②

S君のアシストとして浴室改修工事の

引渡しでお客様宅を訪問した時の話。

浴室工事は終わっており(お客様入浴済み)

脱衣所のクロス工事を現在行っている

というちぐはぐな工程だ。

奥様から「浴室が新しくなったのは良いの

ですが、

窓が既存の大きいままなので寒いんです」

「それと今、窓工事を行うと国から補助金が

出るとTVで知ったのですが」と質問。

私は「こどもエコすまい支援事業の件ですね、

それ、Sから説明ありませんでしたか?」

https://kodomo-ecosumai.mlit.go.jp/

「無いです。。。」

現在のエネルギー危機、CO2削減問題に

対応するため、住宅の断熱性を上げる

工事をした人には国から補助をしますよ。

簡単に言うとそんな感じの施策だ。

彼に確認の電話をした

「お客様から浴室の内窓の件、

聞きましたか?

また補助金の件お話しましたか?」

「はい、聞きました。まだ未対応です

補助金の件は話してません。」

彼はそんなに慌てなくても良いでしょう

とで言いたげだ。

私はブチ切れ寸前で話を続けた。

「そんな呑気な事ではお客様から信頼を

失いますからダメです、私が対応しますよ。」と

S君「でも、それ僕が最初に話を受けて

対応しようとしていたのにあんまりでは

ありませんか。」

。。。。もうダメだ、彼との会話は無駄だ。

要するに、俺の案件を横取りするな

という事だ。

「自分ではない、お客様の事を考えろ」と

伝えたかったがその意味が分からなかったの

だろう。

その件以来、彼の物件には

一切関知していない。

私の若手社員教育は前述のMさん、今回のS君をもって終了した。

 

 

 

 

ポジティブすぎる①

前回の投稿でポジティブすぎる思考は

あまり良い結果にならない事を紹介した。

私の周辺にそれを地でゆく若手がいる。

S君は「大丈夫っす!」と

なにか確認するとすぐこう答えるので

いつもその根拠はなにかと聞くのだが

頑なに上記の言葉を呪文のように唱えるので

やや、持て余し気味だ。

「若手社員教育」編で私の上司が

手に焼いていたのが彼だ。

S君も転職組だ。

同じ転職組として関係は良かったので

上司から

「お願いしますから、彼の教育係を

なんとか引き受けてもらえないでしょうか。。。」と切望されたので

水廻りリフォームの工事を補佐することに

なった。

「やることが遅い」

PC操作とかは早いのだが、営業として

肝心な報告・連絡・相談がとにかく

ルーズだ。

相手が一番望んでいることを後回しに

するのだが、本人はそれが解っていないので

なんとか気がついてもらいたい。

忍耐の日々が続く。

 

確率思考

意思決定とは未来に対する賭けである。

アニー・デューク著「確率思考」

を読みました。

トレードをしていたので

この種の本は沢山読みましたが

とても良い本だと思うので

紹介します。

著者はポーカーで世界大会にも

優勝した経歴のコンサルタント、

文章も翻訳が良いのか

読みやすいです。

「赤と青の錠剤」

映画「マトリックス」で主人公ネオに

モーフィアスが赤と青の錠剤を選ばせるシーンがある

青を飲めば今まで通りの快適な世界(実は機械に支配されている)

赤を飲めば残酷な真実を見ることができる。

この本を読んだあなたは赤い錠剤を選んだことになる。

そうです、私も真実の追及をしたいのです。

事前検死 とはやる気を

もって出発したのに

目標が達成できないことを

想像することである。

よく会議やミーティングで

肯定的、ポジティブ思考が

大事みたいな意見が

多数を占めているが本当に

そうだろうかと

いつも思っていました。

気が小さいので最悪の事を

考えて仕事をしています。

実際は悪い出来事を想定するほうが

目標を達成する確率が高まる。

自分の仕事で考えると

下記になります。

お客さんから家の引戸が重くなった

ので直して欲しいと依頼があった時

通常、引戸の下についている戸車と

いう部材を2個交換するのですが

2個だけ持ってゆきますか?

持っていた部品が1個が壊れたら?

もう一度お客さんに時間を作ってもらい訪問する?

違います 部品を多めに持ってゆき

悪い出来事を想像して仕事をします。

それで何事もなく順調に仕事は完了するのです。

まさしくこのことですね。

投資でもいくら儲けるのではなく、

いくらなら負けても良いのか。

(リスクをとれるのか)

ここが一番大事なことですね。